皆さんの中に、
・出来る営業マンは話し上手で、性格も明るく皆の人気者がなる職業だ!
・饒舌な人が就く職業だ!
と言うイメージを持っている方も少なくないと思います。
また、人と話す事に苦手意識を持ち、自らが口下手と思っている人からすると、営業職として働く事に不安を感じているのも事実かと思います。
しかし、現実の話として、口下手な人が営業マンとして働いているケースは非常に多いです。
また、トップセールスのセールスマンが、口下手である多数の事例や事実も存在しています。
ではなぜ、口下手にも関わらず、優秀な営業成績を収める事が出来るのでしょうか?
今回は、口下手な営業マンが成果を出す秘密を紐解いていきたいと思います。
【そもそも営業で大事な事とは?】
営業マンは、
・喋りが上手でなければいけない
・お客様を楽しませなければいけない
と言う固定観念を持っている方が大勢いらっしゃいます。
勿論それも、営業マンの一つの武器である事に間違いはありません。
ですが、それは武器であって必須要素では無いのです。
仮にあなたがお客様の立場である時に、営業マンに何を求めていますでしょうか??
いつも元気で明るく、話が上手で、喋っていると楽しくなってくる営業マンを常に求めているでしょうか??
そう言う時も有るかと思いますが、本質的には違うと思います。
話していて楽しいかどうかよりも、誠実で信頼出来る相手かどうか?の方が重要ではないでしょうか?
つまり、お客様に契約をして頂く為に必要な事は、
「信頼関係を構築する事」
になります。
お客様の前で無理に面白く、明るく振舞ったりする事が、営業職をする上で必ずしも必要な要素では無い、と言うのは何となくお分かり頂けるかと思います。
【口下手な営業マンが成果を出す三つの方法】
では、どの様にしていけば口下手な営業マンでもお客様に信頼して頂けるのでしょうか?
今回は三つご紹介したいと思います。
【1.質問力を鍛える】
お客様と言うのは、自分の話を興味を持って聞いてくれる人に対して安心感や共感を持ち、自分の事をべらべらと話したがる生き物です。
つまり、営業マンはどちらかと言うと、話し上手より聞き上手に徹した方がお客様の信頼を勝ち取り易いのです。
とは言うものの、心を全く許していない相手に対し、簡単に自分の話をしてくれる程お客様はバカではありません。
そこで必要な能力が
「質問力」
になります。
お客様の話をよく聞き、質問によってお客様の声を拾い上げる方法です。
ここで、基本的な質問方法として、
・オープンクエスチョン
・クローズドクエスチョン
と言う質問方法があります。
それぞれ、それぞれの意味や効果的な使い方について説明します。
①オープンクエスチョン
オープンクエスチョンとは、「どう思いましたか?」など、回答に制約を設けず自由に回答して貰う質問方法であり、多くの情報を聞き出せます。
②クローズドクエスチョン
クローズドクエスチョンとは、「AとB、どちらが好きですか?」と言った、選択肢で答えられる質問を行い、回答範囲を限定した質問の事を言います。
これら二つの質問を上手く組み立てる事により、話し辛いお客様でもしっかりとお話をして頂ける状況を作り出す事が出来ます。
つまり、口下手の営業マンは、自分の喋りが下手な代わりに、質問力を鍛え上げる事によって、お客様が悩みを相談し易い状況を作り上げているのです。
【2.ヒアリングする項目を整理しておく】
お客様に質問する技術、技術を高める事と同時に理解しておくべき事は、
「これとこれを聞き出す事が出来たら、自分は最高の提案が出来る!」
と思えるヒアリング項目を、事前に整理しておく事です。
闇雲に質問しても、「質問攻めをされた…」と感じてしまい、ストレスを感じるのでなかなか
相手の信頼を勝ち得る事が出来ません。
また、いきなり質問をし始めても、相手が不審に思い、正直に答えてくれない可能性があります。
相手が質問に答え易い環境を事前に整えておく事も、営業マンの役目と言えるでしょう。
【3.質問する時は仮説で導く】
営業マンが商品やサービスを提案する前の条件として、お客様からニーズや問題意識を聞き出
す事がとても大事です。
しかし、お客様自身にニーズや問題意識があったとしても、なかなかその事に気付かないお客
様もいらっしゃいます。
そんな時は、仮説を用いてストレートに聞く事も一つの方法です。
「営業力は質問力」とも言われる通り、シチュエーションに合わせて質問内容を変え、お客様
にアプローチする事が出来ると、自然な会話のキャッチボールの中で知りたい情報を自由に入
手する事が出来る様になります。
状況によっては仮説を用いた質問をする事も重要です。
【まとめ】
営業されるお客様の立場になって考えてみれば、営業マンに求められているモノはどう言ったモノかが分かるかと思います。
例えば、話術が巧みで、盛り上げ方が上手い営業マンと、素直そうで一生懸命説明しようとは
しているが、気の利いたセリフも言えないし、説明も上手とは言えない営業マンがいたとしま
す。
あなたはどちらに安心感や誠実さを感じる事が出来るでしょうか?
耳障りの良い言葉をシャワーのように浴びれば、お客様だって悪い気はしないでしょう。
しかし、買うか買わないかの決断を迫られる場面において、そう言ったお世辞の言葉や耳障り
の良い言葉は、商品やサービス購入の決定材料にはならないでしょう。
むしろ、その営業マンの言っている事を信用・信頼出来るかどうか?で決めます。
なので、口下手な営業マンが欠点と感じているかもしれない「口下手」は、お客様の立場から
すれば逆に利点として発揮する場合もあります。
口下手な営業マンが一生懸命説明している姿を見て、
「この人は一生懸命に、お客様である自分の為に説明しようとしているんだな」
と、お客様に前向きに評価して頂ければ、少なくとも営業マンの誠実さは伝わるはずです。
そう言ったお客様志向を最大限に発揮し、お客様から信頼を勝ち得る事が、営業マンの最大の
目的と言えるのではないでしょうか??