「ルート営業・ルートセールスのコツ」と聞くと、あなたはどのようなイメージを持っているでしょうか?
飛び込み営業・テレアポ営業などの方に聞いてみると、恐らくですが大抵の方が、
「ルート営業のセールスは、飛び込み営業をする必要が無い楽な営業」
「何もしなくても勝手に仕事が受注出来て、それが評価に繋がる仕事」
「遊んでいても、新しいお客さんを探さなくてもお給料が貰えてしまう仕事」
と言う様な、ラクなイメージを持たれている方も多いかと思います。
そう言った新規飛び込み営業の辛さに耐えかねて、中には本当にそういったイメージを持ったままルート営業のセールスに転職されてしまう方もいらっしゃいます。
(恐らくですが、そういう方は現場で今酷い目に会っていると思いますが・・・)
ルート営業のコツって何なんでしょうね…??
ルート営業に対する間違った常識とは?
私自身、ルート営業のセールスをやっていて思うのですが、
「決してルート営業のセールスは楽な営業では無い」
という事です。
ルート営業のセールスの要素を挙げていくと、
・今いるお客様を競合の他社に取られない様にする必要
・毎月の売上を上げる為、少しでも多くの注文をお客様から頂く努力
・既存の商品サービスを購入して貰いつつ、新たな商品も購入して頂く必要
既存のお客様がどんなに理不尽なお客様だったとしても簡単に取引を断ち切る事が出来ない現実。
その上で新規のお客様を開拓する必要性の有る会社もあったりします。
つまり、飛び込みの営業・テレアポの営業には無い、ルート営業ならではの辛さや厳しさがあります。
ルート営業のセールスの間違った常識として、
「一度契約をしてしまえば、後は自動的に仕事が受注される」
というイメージを持っておられる方もいらっしゃいますが、現実にはそれほど簡単なものでは無いです。
では、その様な状況の中でルート営業のセールスをやられている方が、他社の営業やライバルに負けない為にはどうすれば良いのでしょうか?
ルート営業の誰もが抱える最大にして最難関の問題とは?
先程から何度も言っていますが、ルート営業のセールスはなかなか大変な仕事です。
一番苦戦する所は、ルート営業のセールスと言うのは、大半のお客様はこれまで付き合いの有る既存のお客様であり、そう簡単にお客様を切ったり選んだりする事が出来ないと言う事です。
そうすると、それを良い事に、無茶な要求・露骨な要求・ぞんざいな扱いをするお客様もたまにいます。
長期的にお付き合いをしているお客様でもかなりぞんざいな扱いをしたり、無理な要求・無茶な要望
を突き付けてくるお客様も数多くいます。
そう言った酷い扱いや無理な要求を跳ねのける為には、圧倒的な差別化を競合他社と出来ていれば良いのでしょうが、今の会社で圧倒的な差別化が図れるほどの会社・商品設計は中々出来ません。
なので、どんな会社のルート営業のセールスが思う事として、お客様に嫌われない様に・お客様の機嫌を損ねないように、と考える事が多く、その考え方が相まって、お客様の御用聞きの営業スタンス・お客様に迎合しきってしまう営業スタンスを取ってしまう営業マンが数多くいると思います。
媚びへつらう態度こそが間違っている
確かにルート営業のセールスマンである自分の立場で考えれば、嫌われない様にお客様の機嫌を損ねない様にと考えてしまう気持ちは痛い程分かります。
実際に自分もそういう側面があるので否定は出来ません。
ただ、よく考えて頂きたいのが、そういった態度を取る事が本当にお客様が求めていることなのか?と言う事です。
ご機嫌を取る、媚びへつらう態度だから、お客様から仕事を頂く為には、そういった態度を取らなければ商品・サービスは売れないのでしょうか??
本当にそのスタンスで無ければ、頂いてる仕事を急に打ち切られてしまう事はあるのでしょうか??
実際にはそんな事はありません。
営業マンと言うのはお客様の奴隷ではありませんし。便利屋さん。御用聞き屋さんでは有りません。
例え新人営業マンであろうと、ベテランであろうとあなたはその会社の代表としてお客様に会っています。
その上でお客様が自分ではできないことやれないこと困っていることをサポートするために
自分たちの会社が存在しているのでありその対価としてお金を頂いています。
お客様と営業マンは極めて対等な関係なのです。
必要以上にヘラヘラしたり媚びへつらうような営業スタンスになる必要性は全く有りません。
そういった態度を取るから、お客様から舐められるので有り、横暴な態度を取られるのです。
誰しもが見た事があるかもしれませんが、居酒屋で店員に横暴な態度をとっているお客を見た事があると思います。
結局、そういう横暴な態度を取る彼らの理論と言うのは、
「金を払っている」
「金を払って来てやっている」
「注文してやっている」
「客が偉い」
という、お客様=偉いという観点からの態度です。
そういった態度を取られた時に、店員がヘラヘラしてしまったらお客様が付け上がるに決まっています。
つまり、結局これと同じことです。
へりくだった態度を取れば取る程、お客様は調子に乗ってしまいます。
お客様がそういった態度を取る原因を作ってるのは、ルート営業のセールスマン自身と言う事を認識しなくてはいけません。
まとめ
結論から言うと、お客様にこびへつらう態度を取る必要はありません。
営業マンと言うのは業界のプロとして、対等な立場としてお客様に毅然とした態度を取る必要があります。
そうすれば立場も対等なものになり、お客様とより良い取引が出来ます。
ただ気を付けて頂きたいのは、毅然な態度を取るだけではいけないと言う事。
その業界のプロとして、知識・経験を身に付け、お客様に価値を提供出来る営業マンにならなければただの偉そうな営業マンと見られてしまい、本当に取引が打ち切られてしまいかねません。
しっかりと「プロだ!」と言う自信を持ち、対等な立場を取れる様に自分自身も成長していく必要があると感じています。
そういった経験や知識を積む事によって営業スタンスに自信が出て来て、昔でこそ媚びへつらう態度しか取れなかったもの、が今では対等な立場・認められる営業マンとして接して頂けて居る様な気がします。
なので、常に努力を怠らない姿勢が重要かもしれませんね!